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2026.01.02研究

ストレプトマイシンのカルボニルストレス軽減メカニズムを解明した成果がChemico-Biological Interactions誌に掲載されました。

糖代謝の過程で産生されるメチルグリオキサール(MGO)などのカルボニル化合物は、タンパク質と容易に反応して終末糖化産物(AGEs)を形成し、中枢・末梢の様々な疾患の発症に関与することが知られています。これまで、アミノグアニジンに代表されるグアニジン化合物が、カルボニル化合物を直接捕捉することでAGEsの生成を抑制する可能性が示されてきました。

そこで本研究では、グアニジン様構造を有する既存医薬品に着目し、アミノグアニジンを含む9種類の薬剤について、MGOとの反応性を評価しました。2種類のスクリーニング法による検討の結果、安定した捕捉活性を示した抗生物質ストレプトマイシンに注目し、MGOによるタンパク質のAGEs形成に対する抑制効果をin vitroで解析しました。さらに、神経系培養細胞を用いた実験により、ストレプトマイシンがMGO誘導性のカルボニル化タンパク質の蓄積を抑制し、MGOによる神経毒性を軽減することを明らかにしました。

これらの結果から、臨床で使用されているストレプトマイシンは、カルボニルストレス関連疾患に対するドラッグ・リポジショニングの候補薬として期待されます。

S Koike et al. Chemico-Biological Interactions 

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0009279726000098