研究業績
Chemico-Biological Interactions 425, 111901 (2026)
Streptomycin mitigates methylglyoxal-induced carbonyl stress through its antiglycation activity: A drug-repurposing approach for carbonyl stress-related disorder
著者
Shin Koike, Haruka Mitsuhashi, Aoi Takahashi, Mari Ishizaki, Atsushi Kishida, Yuki Ogasawara
カテゴリ
原著論文
Abstract
糖代謝の過程で産生されるメチルグリオキサール(MGO)などのカルボニル化合物は、タンパク質と容易に反応して終末糖化産物(AGEs)を形成し、中枢・末梢の様々な疾患の発症に関与することが知られています。これまで、アミノグアニジンに代表されるグアニジン化合物が、カルボニル化合物を直接捕捉することでAGEsの生成を抑制する可能性が示されてきました。
そこで本研究では、グアニジン様構造を有する既存医薬品に着目し、アミノグアニジンを含む9種類の薬剤について、MGOとの反応性を評価しました。2種類のスクリーニング法による検討の結果、安定した捕捉活性を示した抗生物質ストレプトマイシンに注目し、MGOによるタンパク質のAGEs形成に対する抑制効果をin vitroで解析しました。さらに、神経系培養細胞を用いた実験により、ストレプトマイシンがMGO誘導性のカルボニル化タンパク質の蓄積を抑制し、MGOによる神経毒性を軽減することを明らかにしました。
これらの結果から、臨床で使用されているストレプトマイシンは、カルボニルストレス関連疾患に対するドラッグ・リポジショニングの候補薬として期待されます。